◆ お墓の掃除の仕方のご案内
①お墓掃除に必要な道具
お墓掃除に必要なものは以下のとおりです。
1. 雑巾やタオルなどの布
雑巾やタオルなどの布は、水拭き用と乾拭き用の2枚以上用意すると良いでしょう。
2. スポンジやたわし
スポンジやたわしは墓石を洗うときに必要です。
墓石を傷付けることがないよう柔らかい素材のものを用意すると良いでしょう。
3. 歯ブラシ
歯ブラシは墓石に彫られた文字の部分を掃除するのに大変便利です。
4. 剪定ハサミやカマ
剪定ハサミやカマを使って、お墓の敷地内の雑草の除去や植木の手入れを行いましょう。
5. ほうきやゴミ袋
お墓掃除で出た雑草やゴミを持ち帰るためにゴミ袋も用意しておくと安心です。
6. バケツ
水洗い用にバケツを用意しておくと作業がスム-ズにすすみます。
②お墓掃除の適切な頻度とタイミング
お墓の掃除は、月に1度を目安に行うのが良いと言われていますが、なかなか毎月は難しい方は行ける時で良いと思います。お墓の掃除で大切なことは、先祖や故人の安寧を願いながら行うことであり「月1で必ず行かないと!」と義務のようになってしまうとお墓の掃除が苦になる場合があるので注意が必要です。お墓が遠方にある場合はお墓の掃除を頻繁に行うのが難しいため、お彼岸やお盆のタイミングを利用して行いましょう。
また、お墓の掃除をする時間帯は、午前中がおすすめです。近年は、日中の気温が上がり高温になるので、熱中症などの危険性があるので、涼しい午前中のうちに行うのが良いと思います。午前中は霊園や墓地の利用者も比較的少なく作業がスム-ズに行えます。
③お墓掃除の順序
まずは、お墓周りの敷地内から
最初に墓地敷地内、下回りの掃除を行いましょう、墓地の敷地は基本的に区切られていますので敷地内の植木の選定や雑草の除去を行います。お墓に五色砂利/玉砂利などが敷かれている場合は汚れ具合に合わせて水洗いをしましょう。剪定はさみ・草取りかま・ほうき・バケツなどを用意しておくと掃除がスム-ズに行う事ができるのでおすすめです。
墓石のお手入れは上から下へ
次に墓石の掃除を行いましょう。墓石掃除は、たわし・スポンジや雑巾を使い墓石の上から下へ水洗いするのが基本です。金属たわしや家庭用洗剤は、墓石・石面が傷む原因となるため使用は避けた方が良いでしょう。墓石の文字が彫られている細かい部分は、歯ブラシなどで優しくこするようにしましょう。文字内が塗装されている場合は、歯ブラシ等で強くこすると塗装がとれてしまう場合がるので注意が必要です。あまりにも墓石の汚れがひどいときには、石材用洗剤等を使用して洗浄しても良いですが、無理をせずに汚れが落ちない場合は、石屋さんにご相談ください。
墓石周りの小物の掃除
最後に墓石の掃除が終了した後は、お線香立てや花立といった墓石周りの小物の掃除を行いましょう。取り外せる小物は取り外し、歯ブラシやスポンジで水洗いします。お花たての花筒の中は、雨水等が溜まり汚れている事が多いので中の方まで綺麗に水洗いをしましょう。
④お墓掃除のコツ
石塔の上から下へ掃除する
墓石掃除は、水を使うので石塔の上から下へ汚れを洗い流していくのが基本になります。下から掃除をすると上の汚れが流れ落ちてきますので、上から下に掃除は行いましょう。
基本は水と布でキレイに
基本的に、お墓の掃除は水と布を使ってキレイにするのがベストです。敷地内はキレイに雑草を除去し、石塔は水と布で汚れをキレイに拭き取ります。専用洗剤や道具などを使用しても問題はありませんが、わざわざ複雑にする必要はなく、シンプルな掃除のやり方がお墓を最もキレイにできる方法といえるでしょう。
こまめに掃除する
どんなに高価で良い石材を使用していたとしても、お墓は掃除をしなければすぐに汚れが溜まり荒れてしまいます。どんなお墓でも、こまめに掃除をしてお手入れが行き届いていれば、お墓は綺麗で石艶も長持ちするのです。お墓を劣化させないためにもこまめな掃除を意識することが重要になります。
◆ こちらでは、お墓掃除で避けた方が良い事をご案内しています
①家庭用洗剤で墓石を洗う
お墓が汚れているとつい家庭用洗剤で墓石を洗いたくなる事はあると思いますが、使用する洗剤によっては、やってはいけない避けた方が良い行為になります。なぜなら、家庭用洗剤が墓石の変色や傷める原因になるためです。墓石専用の洗剤がホームセンターなどで売られていますが、墓石の種類や汚れによって合う洗剤が異なるため、洗剤を使用したい場合はお店に相談して購入するか専門業者の石屋さんにお聞きください。
特に酸性洗剤やアルカリ性洗剤の使用はお避け下さい。もし使用した場合は、大量の水で素早く洗い流してようすを見てください。何か変化が現れた場合は、専門業者の石屋さんにご相談してください。
補足/カーワックス
ごくまれに、お墓に車のカーワックスを塗ってしまい当社にご連絡が来ることがあります。
石の表面はツルツルしていますが、小さな結晶体の隙間があります、そこにカーワックス成分が入り込み白いカスが残ってしまう事があります。特に黒い色の黒御影石にカーワックスを塗り込むとこの結晶体の隙間に白いカスが残り大変見苦しいことになります。また、カーワックス成分に含まれる油分により白御影石や中間色御影石の場合シミなどが発生してしまう場合があるので、墓石にカーワックスの使用は避けるべきだといえます。軽度の場合は、「お墓洗浄クリ-ニング」で対応できますが、汚れ具合が強い場合は、解体し工場にて研磨する必要がありますので、注意してください。
②硬いたわしや金ブラシで墓石をこする
硬いたわし(金たわし)や金属製ブラシで洗い擦るのも、避けた方が良いやってはいけない事のひとつです。石といっても硬いたわしや金ブラシでこすると傷が付く場合があります。一度つけた傷は石屋さんに相談しないと対応できません墓石の汚れがひどいときには、墓石を傷付ける心配のない柔らかいブラシやスポンジ、メラミンスポンジなどを使用して磨くのがおすすめです。
私のおすすめは、亀の子たわしです。程よい硬さで石面に傷をつけにくいから安心ですよ
昔からある茶色の亀の子たわし、ぜひお試しください。
※亀の子たわしで汚れが落ちなくなったら石屋さんに依頼しましょう。
③お酒やジュ-スをお墓にかける
お墓参りの際に、墓石にお酒やジュースをかける行為は、避けた方が良い事でおすすめできません。故人が生前好きだったお酒やジュース類を良かれと思い、墓石にかけたくなる事はあると思います。しかし、お酒やジュースに含まれる成分が墓石に浸み込みカビやシミを発生させる原因となることがあるからです。そのため、故人の為にお酒やジュースをお墓にどうしても直接かける場合は、直後にお酒やジュ-スが残らないように、大量の水で水洗いをする必要があります。ですので、コップなどを用意してお供えするといった工夫をする事をお勧めいたします。
また、錆が発生しやすいスチ-ル製缶や缶詰の缶などを石碑の上に放置すると、茶色いサビが発生し石に付着・浸み込みサビ汚れが落ちなくなってしまいますので、大変注意が必要です!一度ついたサビ汚れは、洗剤やたわしで洗ったぐらいでは落とすことが出来ません、汚れを落とすには、専門業者の石屋さんに依頼し対応してもらうしかないからです。
④お供え物を片付けない
お墓参りの際にお供物をする事はよくあることですが、そのお供え物を片付けずにお墓にそのまま置いていく事は、鳥(カラスなど)などの動物が食べ散らかし、それが石面に付着しシミや変色の原因になるからです。缶飲料の放置で墓石にサビができたりする原因になるので避けた方が良い事になります。お墓参りの後に、お供物は自宅へ持ち帰り、家族でいただくのが正しい供養方法だと考えます。または、お墓参りが済んだら供養したその場で、お供物をいただく行為はマナー違反にはなりません。
⑤許可のない除草剤の使用
お墓の墓域や周辺に雑草などが生えていても、許可のない除草剤の使用は控えましょう。霊園や墓地によっては、除草剤の使用を規制・禁止している場所もありますので、除草剤を使用したい場合は、事前に管理者へ確認をしましょう。
⑥除 雪
これは、雪深い雪国限定のお話になりますが、春のお彼岸等でお墓を雪の中から掘り出す場合がありますが、アルミ製の除雪スコップの使用は大変危険です!それは、アルミスコップの先部分が石碑にあたると摩擦熱でアルミが石面に付着するからです。一度ついたアルミ汚れは洗剤やたわしなどでは除去することができません、一度工場で石面を磨き直しする必要がりあるので、除雪の際には、ポリカーボネート製のプラ製のスコップを使いましょう!また、鉄製のスコップは、除雪の際に勢いよくお墓にあたるとお墓を傷つけ欠かせる事があるので絶対危険ですので使用しないで下さい。
危 険 ✖ アルミ製除雪スコップ
危 険 ✖ 鉄製スコップ
おすすめ 〇 ポリカーボネート製除雪スコップ
お墓の汚れがひどくなり水洗い等では手に負えなくなってしまったら、「お墓洗浄クリ-ニング」で長年付着した水垢やコケ・カビなどをまとめて綺麗にいたしますので、専門業者の石屋さんにお気軽に、ご連絡・ご相談ください。